ああどうも。わたしはきりんと言います。
お見苦しいところを見せてしまって。。。申し訳ない。
さっきのは、彼女のごりらちゃん、ていうんですが、最近全くいうことを聞かなくてね。
なんか、外で、誰かに会う、とか、ミーティングする、とかなんやかんやで。
家のこともないがしろなんですよ。
家のことっていうか私のことないがしろなんですよ。同棲してるんですがね、
ご飯を食べてても、スマホばっかり。誰かとずーーっとやり取りしてて。
男ではないみたいなんだけど。私が話しかけてもぜ〜んぜん聞いてないんですよ。
そもそもそのご飯だって、私が作ってるんですけどもね、最近は。
自由に、自分らしく生きるって、男は相当難しいですよね。
すごくハードルが高い。もう変人じゃないとむりだよね。
こんなに相手のことを想って、頑張ってる。。
どうやったらわかってくれるのかな。
★
ここで、いい香りのする湯気とともに、パンケーキが運ばれてきました。
それと同時に、
カランコロンカラーン
ゆうこさんが、キョロキョロしながら入ってきたのでした。
「あ!ニシノさんやっぱりいた!まぁとらくん久しぶり!うさぎさんとはどう?」
ゆうこさんは、喫茶店付近を歩いている時に、パンケーキの香りがしたので、
もしかしてニシノさんが注文したのではないかと、
入ってきたのでした。
ゆうこさんは、先ほどのメンズたちの一連の話の要約を、
マスターが持ってきてくれたコーヒーとクッキーを食べながら
興味深く聞きました。
(ゆうこさんはマスターのお気に入りのため、いつも何かしらのおやつがサービスされるのでした。)
★
ゆ:女子って男性を支えたいって思ってるんだけど、
どうやって支えたらいいのか、意外とわかってないんだよね。
き:そのままの言葉が欲しい。恥ずかしいからそんなこと絶対に言えないけど、
「支えたい、どうしたらあなたのためになれるんだろう?」って
聞いてほしい。
ゆ:でもさー、みんな支えたいって思ってるよね。
き:でも、「どうして欲しいの?」て上から目線で言われたら腹たつんです。
ゆ:どうしてほしいのじゃないよね!
それは、あなたがちゃんと説明しないからだ、っていう責める気持ちが入ってる。
マウンティングだねw
分からないから教えてほしい、知りたい。どうしたらいいんですかって。
まず自分の気持ちを伝えることが大事。
なにか私にできることとかあったらって思ってるんですけどって。
き:かなり、世の中がきゅうきゅうなってる中で、
女性って女神だから、女神に頼りたいのに。
家に帰ってきたら癒して欲しいんです。癒す存在が女性なんです。
戦場から帰ってきたら癒して欲しい。
私は医療現場にいるものなのですが、今、この状況で、現場は戦場なんです。
ゆ:男の人ってある意味選択肢がないよね。というか、
そういうふうに思わされる環境にあるから、
そこに対しての女性からの配慮はいるよね。
分かってほしい!褒めてほしい、てことだよね。お互いにね。
き:ただ、愛してほしい。かわいがってほしい。子犬をかわいがるみたいに。
ゆ:でもありがとう。
今、こんな大変な状況の中で、みんなのために病院で働いてくださって。
★
ゆうこさんの労いの言葉に、きりんさんは心緩んで、
思いっきりパンケーキをほおばりました。
とらくんとニシノさんはウンウン、と二人のやりとりにうなづきながらも、
自分のパートナーは可愛い人でよかったなぁと
内心思って、
また目配せを交わすのでした。
そんな四人の様子を横目に、
マスターはふふふと笑いながら、
次のレコードを選びにかかりました。
コメント